旬の食材を駆使した 〝思い出〟になるひと皿を
大泉ののどかな風景の中に佇む、軒のフレンチレストラン。 オーナーシェフの本田隆さんは横浜でレストランを営んだ後、八ヶ岳に移住。「作り込んだ料理ではなく、日本のアイデンティティーを考えて自然の恵みを生かすひと皿をここで作りたいと思いました」。
移住当初は軽井沢の別荘地で出張シェフを行うかたわら、林業にも携わったという。「山師のもとで自然を深く知りたいと思いました。最初は学ぶ気持ちで挑んでいましたが、毎日山へ入るたびに、五感で自然の素晴らしさを感じられるようになりましたね」と話す。本田さんは、この頃から「料理は決して作品ではないということに気づいた」とも言う。「お客様が食本来の愉しみを体が受け入れるままに感じてもらえるように、自分も自然から頂いたものを素直に調理し、食材の姿形をできる限り残すことを心がけています」。
生命を感じる料理。それを表現するために、本田さんは旬のものを使い、自分の我を皿に載せないことを徹底する。「野菜は地面に生えている状態が一番いい。それを人の手で変えないように、かつ美味しく調理して仕上げることを心がけています」と言う。例えば柔らかい甲州牛のステーキに添えるふきの芽のソースは、独特の香りを壊さぬよう、丁寧に仕上げたもの。甘味のあるマデラ酒のソースと合わせることで深みが増す。
1日1組限定にこだわるのも、ゲストが料理と時間を心から楽しめるようにとの気配りから。自然と自分、人、食材に真摯に向き合うその心意気が感じられる。
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DATA
- ぶらん八ヶ岳
- 【エリア】山梨・北杜市
- 【電話番号】0551・35・9111
- 【住所】山梨県北杜市大泉町谷戸210-2
- 【営業時間】昼 11:30〜、12:00〜
- 夜 17:30〜、18:00〜(1日1組、要予約)
- 【定休日】月、火
- 【他】instagram.com/honda_labo
この記事を取材した人 ライター 小山芳恵 ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。 カメラマン 高島裕介 カメラマン歴22年。八ヶ岳の自然に魅了されて、八ヶ岳デイズの撮影をライフワークとしている。