独特のもちもち感と究極の喉越しを実現
暖簾をくぐれば威勢のいい掛け声が響き、にぎやかな店内は活気が溢れる。国道141号線沿いにオープンして以来、お昼時は大勢の来店客でにぎわっている。
自らを「うどん馬鹿」と称する店主の大原勇漢さんが提供するのは、一晩以上じっくりと熟成させることでコシの強さと独特のもちもち食感を生み出した極上のうどん。素材から製法までとことんこだわり抜き、試行錯誤の末に誕生したうどんは、つるんとした絶妙な舌触りが魅力だ。
席数が多い広い店内。座敷席もあるので
子 ども連れでも安心して訪 れることができ る。
生地を一晩熟成させてできあがるうどん。
小麦粉は北海道産や三重県産、九州産などを使用し、夏季は3種類、冬季は4種類をブレンド。香川県産の海水塩を使い、季節によって配合を変え、天候によっても加水率や塩度を変えて仕込むという。
また重要な役割を担う水についは「八ヶ岳山麓の水はとても軟らかい。うどんにはこの軟水が最適」と大原さん。軟水はうどんの生地がしっとり仕上がるだけでなく、茹で時間が短くなるメリットもあるのだ。
鶏天カレーうどん¥1,300。タマネギと牛すじ、ショウガなどをじっくり炒め、6種類のスパイスで仕上げる。
料理に使う食材も国産のものを厳選。ダシには昆布をはじめ、鯖節や鰹節、いりこなど高品質な素材をたっぷり使用し、水出し抽出で素材本来の奥深い味わいを引き出す。かけ、ざる、肉、カレーと豊富なメニューの中でも一番人気の「麦の杜天ぶっかけ」で、もっちり食感のうどんに調和するダシの濃厚なうま味を堪能してほしい。季節感溢れる味わいと食材が楽しめるおすすめセットは月ごとに内容が変わるので、何度訪れても飽きない。
じっくり煮込んだおでんはどれでも1 串¥120。セルフサービスで会計時に串の本数 を伝えるシステム。
自身のうどんについて「まだ完成していない」と語る大原さん。これからも研究を重ね、さらに進化していく味が楽しみだ。
大原さんをはじめ、地元 の元気な女性たちが温かく迎えてくれる。
DATA
- 名水熟成仕立てうどん麦の杜
- 【エリア】山梨・北杜市
- 【電話】0551・30・4467
- 【住所】山梨県北杜市高根町箕輪3219-3
- 【営業時間】
- 11:00~14:3(0 L.O.14:00)、
- 土日祝11:00~15:0(0 L.O.14:30)、
- 17:00~21:0(0 L.O.20:15)※麺が売り切れ次第閉店
- 【定休日】月、火(月が祝日の場合は営業)
- 【その他】https://www.muginomori.com/
この記事を取材した人ライター・カメラマン 藤原恵里 山梨県北杜市清里生まれ。撮って書く二刀流フリー編集者＆野菜ソムリエで、日本種苗新聞の記者も務める。
