アジアで見聞を広めた 2人のアイデアが満載
茅野の町なかにひっそりとたたずむ、築約80年の民家。引き戸を開けると、スパイスの芳香がふわりと鼻腔をくすぐる。オーナーの岡崎晶子さんは、イタリアに滞在して本場のイタリア料理を学び、南インドではアーユルヴェーダやヨガ、料理を勉強した。夫の岡崎禎司さんも学生時代、アジアや中東を巡って見聞を広めた。そんな人が茅野市へ移住したのは2020年のこと。「将来は田舎で暮らしたいね、と2人で話していました。子どもが生まれたのをきっかけに、ストレスの多い都会暮らしをやめてここへ来ました」と晶子さんはにこやかに話す。最初の年は『蔵元八義』の清らかな天然氷に魅せられ、キッチンカーでかき氷を販売。年目は富士見町でシェアキッチンを営み、2023年、念願のレストランをオープンした。
ホッとくつろげる雰囲気の店内。テーブルは美大出身の晶子さんが 後輩と一緒に作ったもの。
ここで楽しめるのは、旬の食材を使ったランチプレート。ややスパイシーなシシカバブ、クミンシードなどとともにソテーした地元産のシイタケ、ハーブでマリネしたトマトなど、食材に合わせてスパイスを使い分けるのが晶子さんのセオリーだ。今後は禎司さんが育てた野菜も使っていく予定だとか。
平飼い卵のベトナム風プリン¥ 600。富士見町の養鶏農家から仕入れた卵と練乳で作るプリンはまろやかでもっちりとした食感。カラメルがアクセント。
味も香りも多彩なランチを存分に楽しんだ後は、パフェやプリンをぜひ。旬のフルーツやティーマサラの香り豊かなチャイのブランマンジェ、ジンジャージュレなどが層を織りなすパフェは、思わず感嘆するほど見た目も味もパーフェクト。また富士見町の養鶏農家から届く平飼い卵を使ったプリンは、やや硬めでむっちりとした食感。添えられたジェラートと一緒に味わえば、満足感もこの上ない。
※イチゴとチョコのスパイスパフェは現在は販売終了。現在は下記を販売中。
岡崎晶子さん
禎司さん
蒼司ちゃん
夏には看板商品のかき氷が登場する。長野県産の甘いトウモロコシなどを使ったソースがフワフワの氷にたっぷりとかかり、こちらも絶品のスイーツだ。
DATA
- AlgAe
- 【エリア】長野・茅野市
- 【電話】080・8217・1526
- 【住所】長野県茅野市本町7-27
- 【営業時間】11:30~17:00 (L.O.16:00)
- 【定休日】 月、火
- https://www.instagram.com/andalgae/
この記事を取材した人
ライター 小山芳恵
ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。
カメラマン 村山直章
名古屋生まれ、札幌育ち。大学と写真専門学校を卒業後、アシスタントを経てフリーに。雑誌、新聞、広告を中心に幅広く活動中。