昼は気軽なコースランチ 夜はビストロ感覚で
名古屋の名だたるホテルやレストラン、諏訪の結婚式場でフランス料理を研鑽。この道 30年の近藤栄作さんが、満を持してオープンしたフレンチレストラン。木のぬくもりが感じられる居心地のいい空間で、昼はカジュアルなフランス料理のコース、夜はお酒に合うビストロ料理のコースが楽しめるとあって、オープン以来多くの人でにぎわっている。
「古典的なフレンチにモダンな調理法を取り入れています」と話す栄作さんが手がける料理は、どれも手間暇かけたものばかり。そのひとつが、ランチコースのメインとして登場する、信州福味鶏のヴィエノワーズだ。皿には赤ワインと仔牛のフォンドボーで作るクラシカルなソースと、自家製の大葉を使ったソースの種類が添えられ、鮮やかな仕上がり。柔らかく仕上げた鶏肉のコクのある味と、重厚感のある赤ワインソース、さっぱりとした大葉のソースが織りなす味はぜいたくそのもの。「季節によってソースや添える野菜は変えています」と栄作さんはにこやかに話す。
また、前菜も白身魚のリエットを挟んだフィンガーサイズのパンケーキや、黄金色に輝く濃厚なコンソメのジュレなど、どれも緻密に作り込まれ、食べ進むごとに料理への期待が高まる。
夜は、この界隈では珍しいハートランドの生ビール、フランス産やチリ産のワインを片手に、栄作さんのスペシャリテともいえるおまかせ料理を堪能できる。どれも新鮮な旬の野菜が中心で、ワインが進む皿ばかりだ。そのワインはお手頃な価格のラインアップで、まさにビストロ感覚で楽しめるのがうれしい。
さらに夜だけのお楽しみと言えば、締めのカレー。じっくりと時間をかけて煮込んだカレーは、フルーティーな甘さも感じられつつしっかりとスパイシーで、くせになるような味わい。これを目当てに訪れる人がいるというのも納得のおいしさだ。
DATA
- restaurant kigi
- 【エリア】長野・諏訪市
- 【電話】0266・55・9276
- 【住所】長野県諏訪市南町12-2
- 【営業時間】11:30~14:30 (L.O.13:00)、17:00~21:00 (L.O.20:00)
- 【定休日】火、水
- 【他】restaurant kigiのサイトはこちら(ここをタップ)
この記事を取材した人
ライター 小山芳恵
ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。
カメラマン 松本幸治
鳥取県米子市出身。
2001年よりフリーランスカメラマンとして活動。
現在、愛知県を拠点に活動中。