
バーとカフェの中間
静かに語らう夜
茅野駅から徒歩1分。駅前の喧騒を抜けた先に、そっと入口を掲げるバーがある。2024年4月にオープンした『Amelie.』は、都会的な洗練された内装で、木のぬくもりに触れながらくつろげる場所だ。

階段を下りて木のドアを開けると、店内にはアルコールランプの明かりがほのかに揺れ、幻想的な雰囲気が漂う。「バーとカフェの中間」といえばいいだろうか。カウンターに座ってバーテンダーのスタッフと楽しく語らう、テーブル席で一人の時間をゆっくりと過ごす、どちらもおすすめだ。

ノンアルコールドリンクが充実しているのは、オーナー・福島太晴さん自身がお酒を飲まないからこそ。「お酒を飲む人も、飲まない人も、誰もが心地よい夜を過ごせるように」との思いが詰まっている。

ひとりでも気兼ねなく食事が楽しめるカウンター席はアルコールランプがともり、しっとり落ち着いた雰囲気。

おしゃれな丸テーブルの席は掘りごたつ仕様。時間を忘れてくつろげる。
人気メニューの「季節のパフェ」は、旬のフルーツをぜいたくに使用し、細部にまでこだわり抜かれた一品。さまざまな素材が代わる代わる楽しめ、味も食感も豊か。最後の一口まで飽きさせない工夫が凝らされているのが分かる。
もちろん、地元食材を使ったアヒージョや前菜の盛り合わせといったフードメニューのほか、ワインや長野の地ビールなども用意されており、ひたすらに酔いしれたい夜の過ごし方としても申し分ない。

「この地には、移住者も多くいます。ふとしたきっかけで観光客と移住者が言葉を交わし、ここでの暮らしや旅の話に花を咲かせることもありますよ」と福島さんは話す。特別な夜の締めくくりには、心を満たす甘さがあるといい。

福島太晴さん
『Amelie.』で過ごす時間が、訪れる人々の思い出に深く刻まれることだろう。
DATA
Amelie.
【エリア】長野・茅野市
【住所】長野県茅野市ちの3072-1 地下1F
【営業時間】19:00〜24:00(L.O.23:30)
【定休日】日、月
【他】Amelie.公式Instagram(こちらをタップ)
この記事を取材した人
ライター 光田さやか
旅をしながら、人の生き方や価値観に触れることが好き。自然に寄り添う暮らしの中での、ヒト・コト・モノとの出会いを楽しんでいる。
カメラマン 荻野哲生
1986年生まれ。旅する写真家。「写真からストーリーが伝わるように心がけています」。