そば店からの転身 素材を生かし再出発
厳選した素材をトッピングし、 見た目も鮮やかなガレット。香ばしく焼き上げた生地は、周りはサクッと軽やかに、中心に進むほどトロッと滑らかな食感に変わる。 2021年、地域で親しまれてきた手打ちそば店は、フランス西部・ ブルターニュ地方の郷土料理であるガレット専門店へと、異色の転身を図った。
昼はそば店、夜は居酒屋として、家族で店を営んできた那須真紀さん。しかし、コロナ禍による休業状態が続き、残された店舗で何かできないかと思い付いたのが、 同じそば粉を使ったガレットだった。「それまでは作ったことはもちろん、食べたこともありませんでした。ガレットの本を買って勉強し、その本の著者の先生に作り方の基礎を学ぶため、東京まで足を運びました」。
そば店時代から付き合いのある信州のそば粉は、ひき方の異なる2種を自らブレンド。焼き上がりの食感にこだわった。半日以上寝かせた生地を厚手の鉄板に薄く延ばして数十秒。クレープとは違い、強火でカリッと焼き上げるガレットは、その焼き加減が難しいという。定番のハムとチーズを使った「コンプレット」など、基本のメニューは4種類。新しく始めたサイドメニューでは、季節に合わせた3種類の盛り合わせを考案した。
大口注文にはデリバリーも行うというテイクアウトも好評だ。逆境の中で見つけたガレットという希望の光。『YUIMARU』の第二章はまだ始まったばかり。
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DATA
- YUIMARU
- 【エリア】山梨・韮崎市
- 【電話】0551・45・8955
- 【住所】山梨県韮崎市富士見1-6-20
- 【営業時間】10:30~15:00、土・日・祝11:30~16:00
- 【定休日】不定休
この記事を取材した人 ライター 北村有沙 石川県生まれ。ライフスタイル誌の編集者を経て、長野県上田市の本屋バリューブックスで働く。 カメラマン 荻野哲生 1986年生まれ。旅する写真家。「写真からストーリーが伝わるように心がけています」。