渾身のそばと共に 自慢の魚料理も提供
「そばが大好きで、4年ほど自分で打って周囲の人に振る舞っていました」という店主の田中智さん。 ホテルで料理長を務める知人に 「店を出してみてはどうか?」と言われ、その言葉が弾みとなって開店することを決意したという。
そばに使う粉は、北杜市産を中心にブレンド。その日の気温や湿度によって水の配合や力の入れ具合を調整しながら、ほど良い食感のあるそばに仕上げていく。「あちこちのそば店を食べ歩きましたが、自分が思うようなインパクトのあるそばに出合えませんでした。自分が作るなら、そば本来の味と風味を生かしたものにしようと思いました」と田中さんは話す。そのそばに合わせるのは、かつおをしっかりと利かせたつゆだ。江戸前そば同様、辛口かと思ったら、意外にも甘味が強い。「塩味が強いと、そばの風味が分からなくなります」という田中さんの言葉どおり、つゆにつけて一口すすると香りがふんわりと口の中に広がり、 より一層そばの味を際立たせる。
田中さん渾身のそばの他に評判 なのは、魚の一品料理だ。川魚はもちろんのこと、驚くことに山に囲まれたこの場所で海の魚の料理も提供することがあるという。 釣りが趣味の田中さんは、時間ができると伊豆の海まで車を飛ばして魚を釣る。その日釣った魚は脂がのって鮮度抜群。シンプルな塩焼きで、あるいは刺し身のひと品に。
「身がふんわりとしてうま味が多いスズキの天ぷらや塩焼き、イカの刺し身などは、お客さんも喜んでくれます」と田中さんは笑顔で話す。これらの料理を楽しむ空間も風情溢れる田舎の家の座敷。緑豊かな田園風景を眺めつつ、そばと魚料理を楽しみたい。
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DATA
- 田舎手打ちそば くろべえ
- 【エリア】山梨・北杜市
- 【電話】080・6292・4537
- 【住所】山梨県北杜市長坂町白井沢中尾根792
- 【営業時間】11:00〜15:00
- 【定休日】金
この記事を取材した人 ライター 小山芳恵 ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。 カメラマン 高島裕介 カメラマン歴22年。八ヶ岳の自然に魅了されて、八ヶ岳デイズの撮影をライフワークとしている。