ハンモック、というとキャンプで過ごすための遊び道具のひとつというイメージが大きいが、最近では低山ハイキングやトレッキングなどに携帯し、休憩のひとときに楽しむ人が増えているのだとか。
軽量、コンパクトに進化 楽しみ方も自由自在
「登山の際に、テントの代わりにハンモックを持っていくという達人もいますよ。地面に直接接することがないので、体や衣類が湿らないところがいいですね」。そう話すのは、原村で登山ショップ『HIKE』を営む小池岳さんと、杵川希さんだ。2人の話によると、ハンモック自体もより軽量に、どんどん進化しているという。2人がおすすめするのは、ビギナーでも十分に楽しめる、森ハンモック。さっそく、ハンモックを手に原村の森の中に分け入ってみる。ハンモックの設営はいたって簡単だ。まずは吊るすのに適した場所を探す。「人が両手を広げたぐらいの幅があればどこでも吊るせます。あとはロケーションですね。寝転んだ時に緑に囲まれているのか、日差しが差し込む場所なのか、自分がリラックスできることが大切です」と2人は声を揃える。ロープも最近は進化して、初心者でも簡単に取り付けられるのが嬉しい。
お手軽アウトドア チェアリングの魅力
ハンモック同様、最近のアウトドアでじわじわと人気を高めているのがチェアリングだ。その名の通り、好きな場所にお気に入りのチェアを運んで過ごすことで、こうしなくてはいけない、という定義はない。「チェアだけ持っていくピクニック、と思ってもらえればいい。僕たちにとっては日常です」と小池さん。「最近は都心から訪れて楽しむ人も多く見られるようになりました。都会の人が自分の感性で選ぶ場所のほうが、チェアリングのベストポイントだったりすることもあります」と笑顔を見せる。
「自分が楽しむ」を極める
八ヶ岳界隈でおすすめのチェアリングスポットを尋ねると2人とも声を揃えて「天女山。とにかく景色が素晴らしい!晴れると正面に富士山が見られます」。夏はニッコウキスゲが咲き誇る車山や美ヶ原、八ヶ岳自然文化圏もいいという。
「アウトドアは誰かに褒められたいからやるのではなく、自分が満足して楽しむのが一番。登山もハンモックもチェアリングも、回を重ねるたびにステップアップを感じられるのが楽しい」という2人の言葉に、心が動かされる。
教えてくれた人 『HIKE』オーナー 小池岳さん 1988年生まれ、長野出身。アウトドア関連会社勤務を経て、『HIKE』を設立。登山やキャンプが趣味。
教えてくれた人 『HIKE』マネージャー 杵川希さん 1981年生まれ、大阪出身。新聞社に勤務した後、2010年に八ヶ岳へ移住。『HIKE』で働くかたわら絵本も創作。
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DATA
- 【エリア】長野・原村
- 【電話番号】0266・78・3888
- 【住所】長野県諏訪郡原村上里17980
- 【営業時間】10:00〜18:00
- 【定休日】水
- 【他】instagram.com/hikeyatsugatake
この記事を取材した人 ライター 小山芳恵 ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。 カメラマン 荻野哲生 1986年生まれ。旅する写真家。「写真からストーリーが伝わるように心がけています」。