手作りのおやつと極上のドリンクを堪能

　大正時代に建てられたという民家を改装した静かなカフェ。どこか懐かしい空間に足を踏み入れると、あちこちに飾られた絵本や書籍、雑貨やアンティークに目が奪われ、まるで子どもの頃に戻ったようにワクワクとした気持ちになる。「オーナーが若かりし頃に好きだった喫茶店があって、いつか自分もやってみたいという思いを形にした店です」と話すのは、店長の布施貴子さん。布施さん自身も名古屋の子ども図書館や岡谷市にある絵本美術館などで勤務した経験を持ち、オーナー同様絵本好きだ。

　この店で味わえる〝おやつ〞は、全て布施さんの手作り。「自分が作って、おいしいと思ったものを出しています」と笑顔で話す。興味深いのは、おやつに「甘い」と「甘くない」があること。甘くないおやつ?と尋ねると「ここでは食事を出さないので、食事代わりになるといいなと思って提供しています」とのこと。オールスパイスが入った香り豊かなマドレーヌ、ボリューム感のあるケークサレなど、なるほど十分におなかを満たしてくれるものだ。甘いおやつももちろん極上のもの。コクのあるブラウニーやオートミールのクッキーなど、手作りならではのホッとする味わいを楽しませてくれる。

　これらのおやつに合わせるドリンクもこだわりのものばかり。苦味の強いコーヒーや、伊勢から取り寄せる香り豊かな和紅茶、『蓼科ハーバルノート・シンプルズ』のハーブティーなど、どれもスッと体に染み渡る奥深い味わいだ。「のんびりと本を読んだり、編み物をしたり、仕事をしたりと皆さん思い思いの過ごし方をされてますよ」と布施さん。心がふっと疲れたら、ぜひ立ち寄りたい一軒だ。

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DATA

• コーヒーとおやつ雑貨と家具 たまうさぎ
• 【エリア】長野・諏訪市
• 【電話】0266・75・2443
• 【住所】長野県諏訪市豊田有賀2476-1
• 【営業時間】 10:00~19:00
• 【定休日】日、水
• 【その他】https://tama-u.com/

この記事を取材した人

ライター 小山芳恵
ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。


カメラマン 松井 進
大阪生まれ。山岳と建築写真を中心に活動しており八ヶ岳デイズの撮影にも携わる。