茅野の有名和食店監修新感覚スイーツがそろう
1943(昭和18)年の創業以来、町で親しまれる生花店が、フラワーショップ併設のカフェとしてリニューアル。黒を基調とした店内に観葉植物や小物がセンス良く配され、いい意味で「下諏訪町らしくない」エッジの効いた空間が誕生した。
花おはぎ」(7個入り)。
八ヶ岳牛乳と八ヶ岳中央農業実践大学校で採れた有精卵を使用した「下諏訪町プリン」。
コーヒーは『三澤珈琲』の深煎り豆を使用している。
カフェで供されるスイーツは、茅野市にある日本料理店『無名』の唐木正文氏が監修。なかでも、長野県産のうるち米を100%使用して作られる「花おはぎ」が話題だ。内容は日によって異なるが、7種類のおはぎが彩りよく並べられている。「ぜいたく苺」や「レモンピールストロベリー」など、おはぎとは思えないフレーバーに驚かされるが、ひとたび口に含めばうるち米との相性の良さに思わず目が見開く。日本料理の枠にとらわれず西洋のエッセンスも取り入れ、新しいものを創り上げる唐木氏の真髄である。コーヒーは塩尻市に本店を構えるロースター『三澤珈琲』の深煎り豆を使用。店主の小林貴明さんが、「花と同じでコーヒーも鮮度が大切」と話すように、新鮮な豆を使うことにはとりわけこだわっている。そのほか「下諏訪町プリン」にも、八ヶ岳中央農業実践大学校で採れた卵を使用するなど、地産地消にこだわったスイーツも多い。
80周年を迎えた老舗生花店
『小林フラワーショップ』が母体。
希少な花やグリーンを販売 するほか、
雑貨も取り扱う。
オランダから直輸入されるレインボーローズは、
店内でも一際華やか。
「生花店って〝目的意識〞がある人しか入ってこない、限られた空間なんです。カフェや雑貨店を複合することで、もっとオープンな空間にできれば」と小林さん。そんな思いはカフェを訪れる人々にも伝わっているようで、グリーンに囲まれてティータイムを過ごしたのちフラワーショップに立ち寄り、花々の美しさにみな嘆声を上げる。また、月に1回ほどのペースで、作家とコラボレーションなどイベントも実施しているそう。「八ヶ岳エリアで一番人が集まる生花店」を目指しているのだ。
マネジャー 内藤奈美さん(右)
スタッフ 小林とし子さん(中) 中島夏恋さん(左)
フラワーアレンジメントもお任せあれ!
DATA
- MARUSANcafe
- 【エリア】長野・諏訪市
- 【電話】0266・28・1188
- 【住所】長野県諏訪郡下諏訪町 西四王4997-7
- 【営業時間】 11:00~17:0(0 L.O.)
- 【定休日】無休
この記事を取材した人 ライター 安田 淳 1985年、愛知県名古屋市生まれ。旅、グルメ、サウナの記事を多く執筆。学生時代に小淵沢でひと夏を過ごして以来、八ヶ岳エリアの自然と風土に惹かれ続けている。 カメラマン 田畑宏道 主に建築分野の撮影に携わり、本誌で八ヶ岳に関わるうち、その魅力に引き込まれる。