長年の経験と人脈で 生産者を全力応援
「人間にとって大切な「食」。ここに来てくれた食事の時間を大切にできるよう、料理で感動したり喜んでもらいたい」と話すのは、神奈川県で飲食店を経営し、料理人として20年のキャリアをもつ足立浩伸さん。 昨年オープンした「 岳-GAKU-」では、和洋中のを越えた多彩な創作料理を提供。ランチは気軽に食べてほしいとリーズナブルなメニューを用意し、ディナーは高級食材を使ったコース料理。「地元のお母さんたちが手抜きできるように」と、テイクアウト用の総菜メニューも豊富だ。
甲斐小泉駅から徒歩5分。
外壁や内装は足立さんが自ら塗り直したそう。
大きな窓から日差しが降り注ぐ、明るく開放的な店内。夏季は店内の一角で地元産の野菜を販売している。
また、月に一度豊洲市場で直接魚を仕入れてきて、業務用のマイナス60度の冷凍庫で保存。全く劣化しないため鮮度の良い魚料理を いつでも提供可能だ。
さらに、「ここに来て野菜本来のおいしさに驚きました」という足立さん。野菜をもう一度見直したいと、DOROやのっぽ農園、 ファーマン井上農場などの生産者に会いに行き、野菜を直接仕入れるように。鮮度の良さがストレートに味わえる大泉産の甲州 サーモンやイワナも使い始め、「料理で八ヶ岳の食材のおいしさを味 わってほしい」と話す。
「DOROごぼうのキャンプファイヤー」は、カツオだしで煮てから揚げてあり、
『DORO』のゴボウの香りと食感を堪能できる一 品。
一方、料理人の傍ら飲食店のコンサルタント業に携わり、都内のレストランに地元産の野菜やジビエを紹介してメニュー提案を行うことも。 生産者と飲食店の架け橋になるべく、「八ヶ岳の野菜をどんどん紹介していきたい」と意気 込む。今では自身も山わさびの栽 に挑戦しており、「もっともっ と新しい野菜を探しまくって、キノコや山菜など、 八ヶ岳の土地の恵みを勉強して知識を広げたい」と熱く語る。その限りなき探究心からこの先どんな料理が生まれてくるのか楽しみだ。
DATA
- 岳 -GAKU-
- 【エリア】山梨・北杜市
- 【電話】0551・88・9040
- 【住所】山梨県北杜市長坂町小荒間1913-21
- 【営業時間】 11:30~21:30(ディナーは前日までに要予約)
- 【定休日】土、日、祝のみ営業
この記事を取材した人 ライター・カメラマン 藤原恵里 山梨県北杜市清里生まれ。撮って書く二刀流フリー編集者&野菜ソムリエで、日本種苗新聞の記者も務める。