夫婦であり、大切な取引先。石毛さんは、野菜を納品するたびに真由美さんのピザや陵太さんの料理を味わう。
野菜のおいしさを ダイレクトに伝える
石毛さんの野菜は、妻の小池真 由美さんと義弟の小池陵太さんが営むレストラン「ristorante koen』でも使われる。 真由美さんが窯焼きのピザ、 陵太さんがイタリアンで磨いた腕で料理を手掛ける一軒だ。
みずみずしい野菜を丁寧にカットする真由美さん。
「野菜は週に1度、届けてもらいます。たまに畑へ行って、作業を手伝いながら店で使う野菜を選ぶこともあります」と話す真由美さん。野菜はコースの前菜やメインなどに登場するが、なかでもふんだんに使われるのはピザだ。メニューは10種類以上あるが、具材はいずれもその時期に畑で採れる野菜のみだ。オレンジや黄色のカラフルなニンジンは千切りにし て、サワークリームチーズと味噌 を合わせたソースの上にたっぷりと散りばめる。
赤カブの切り口は驚くほど鮮やかな紅色。
「窯で焼くと、遠赤外線で野菜の中心に早く火が入り、水分が逃げずに味がギュッと凝縮されます」という真由美さんの言葉通り、か みしめるとニンジンの甘さとうま味がジワッと広がり、野菜とはこんなにおいしいものだったのか、と衝撃を受ける。「野菜のポテンシャルが高いので、何も味を入れなくてもそのおいしさが引き出さ れます。ニンジンが嫌い、という方もうちのピザなら食べられると話してくれますよ」という真由美さんの言葉にも納得。
ピザを味わう石毛さん。
店内にある窯はイタリアから取り寄せたもの。350°Cの高温でピザや野菜を焼き上げる。「特に窯焼き野菜は、お客様にも大好評。野菜のおいしさを 実感していただけます」と真由美さんも太鼓判。
陵太さんもまたアスパラガスチコリを肉のラグーに合わせるなど、野菜の味や食感に合わせて料理に取り入れる。「そのものの味がいいから何もしなくてもおいしい。料理人泣かせです」と笑顔で話す陵太さん。石毛さんの野菜は、どんな料理の主役にもなる。
左から石毛さん、真由美さん、陵太さん。
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- ristorante koen
- 【エリア】山梨・甲府市
- 【住所】山梨県甲府市中央2-12-9 高善ビル1F
- 【電話番号】055・244・5511
- 【営業時間】 17:30~22:3(0 L.O.21:30)、土日のみランチ11:30~14:3(0 L.O.14:00)あり
- 【定休日】水、木
- 【その他】https://ristorante-koen.com/
この記事を取材した人ライター 小山芳恵 ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。
カメラマン 松井 進 大阪生まれ。山岳と建築写真を中心に活動しており八ヶ岳デイズの撮影にも携わる。
