地元のひまわり畑プロジェクトやハーブ畑のクラブ、高校とつながり、 天然素材の石鹸を製作。ここならではの石鹸にリピーターも増えている。
竹炭や赤松の精油を使った石鹸。
洗浄力があり、肌にも優しい。
ひまわり油や赤松、 竹炭を使って石鹸に
「自分で作った石鹸の泡に包まれるのが最高の癒やしです」とにこやかに話す小古聞かずささん。もともと石鹸づくりが趣味だったが、八ヶ岳に移住したことをきっかけに「富士見のひまわり油で石鹸づくりをしたい」と思うように。 富士見高校養蜂部とつながりができ、ニホンミツバチのハチミツを使った石鹸を製作。また、地元のひまわり油のプロジェクトを手伝ううちに、耕作放棄地を利用してひまわりを育てることにもなったという。「ひまわりは鳥の格好の餌。鳥が飛んでくると気が気じゃない。でも自分の手で丹精込めて育てたひまわりで作る石鹸は自信作です!(笑)」。
自分で栽培したひまわりを使って作るひまわり油。
種の中にある油 を圧搾している。
また竹炭や赤松を使った石鹸づくりにも取り組んでいる。「赤松からオイルを搾取する際に出る蒸留水を石鹸に使えないか、と知人から話をもらって挑戦しました。精油も使用し、自然の香りがする 石鹸を作りたいと思って、コスト度外視で作りました」と小古間さん。泡立てるとほのかに漂う赤松の香りは、森を彷彿とさせる穏やかな香りだ。
竹炭は、地元の工務店「アトリエデフ』が行う環境整備から出たものを使用。実際に小古間さんも、竹の伐採や炭焼に参加することがあるそうだ。「竹炭は洗浄力があり、洗い上がりがすっきりとします。石鹸の素材にはぴったりです」と小古間さんは太鼓判を押す。「あくまでも個人的に始めようと思っていた石鹸づくりですが、八ヶ岳に来てあれよあれよという間に人とのつながりが広がり、自分が作りたかった石鹸を形にすることができて嬉しい」と話す小古間さんの、仕事の輪は広がり続ける。
1975年神奈川県横浜市出身。
横浜や東京 で会社勤務をした後、両親と原村へ移住。
その後関西へ。2013年に奈良で開業 2015 年に富士見町へ移住。
八ヶ岳デイズ(2023 SPRING vol.24)の本記事掲載以降、HOURソープでは新たに「HOURソープ タケスミ」が発売。
詳しくは以下のリンクからご確認いただけます。
DATA
- アトリエスクランブル
- 【エリア】長野・富士見町
- 【その他】atlier-scramble.com
この記事を取材した人 ライター 小山芳恵 ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。 カメラマン 篠原幸宏 1983年生まれ。20代後半の旅をきっかけに写真を始める。現在、長野県を拠点に活動中。