野菜を中心にしたランチは体と心に優しいおいしさ

動物性の食材を使わないランチをはじめ、こだわりのメニューを提供するカフェ。アレルギー、グルテンフリー、ベジタリアン……食べるものに制限があると味は二の次になりちだが、店主の松もと綾乃さんは「制限がある人もない人も、おいしいものを食べてほしい」と、吟味した食材で一つ一つを丁寧に手作りしている。

　ライスバーガーのバンズは玄米・黒米・もち麦のミックス。もちもちプチプチの食感で、かみしめるほどに味わいがある。切干大根、高野豆腐、乾燥エノキを加えてカレー味に仕上げた大豆ミート、さらにトマトソースとの融合は、優しい中にパンチも。

パスタメニューに使うのはトウモロコシ粉と米粉のグルテンフリーパスタ。ナスと大豆ミートのボロネーゼは肉なしでもしっかりとうま味があり、粒マスタードを合わせるスイカの冷製パスタなど、斬新な味にも出合える。秋には柿やブドウのパスタが登場予定だ。

ランチセットにできるスコーンは、通常の小麦より食後の血糖値の上昇が緩やかで、グルテンが少なく、抗酸化力の高いルチンなどが豊富な古代小麦「アインコーン」を使っており、焼き上がりはしっとりさっくり。種類も多数揃う。

また、選び抜いた豆の自家焙煎珈琲など、ドリンクにもこだわりが。店内ではスコーンの他、小麦・乳製品・卵・白砂糖不使用で、石垣島の塩の味が印象的な米粉クッキーなども販売している。

以前は東京・国分寺のシェアキッチンで活躍していた松もとさん。長年の夢だったカフェの開業を家族で移住してかなえ、子どもも大人も、家族みんなが笑顔になれる「おいしい」をここから発信する。

この記事を取材した人

ライター 石井聖子
岐阜県生まれ。デザイナー、在仏日本人向け新聞の編集者などを経て、フリーのライターに。


カメラマン 荻野哲生
1986年生まれ。旅する写真家。「写真からストーリーが伝わるように心がけています」。

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