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丹精込めて入れる
“雨待ち”の一杯を味わう

2022.11.25 食べる

名店の技を身に付け 自分のリズムで焙煎

甲府市内で『珈琲 雨待ち』を営んでいた前田容輝さん、未来さん夫妻が「田舎暮らしをしたかったことと、子育て環境のことを考えて」と北杜市へ移り住み、新たに店をオープン。店内は常に豆の芳香に満たされ、コーヒー好きならずとも豊かな気持ちになれる。

この店のコーヒーの原点は、深煎りコーヒー界伝説の名店『大坊珈琲』だ。大坊モデルの焙煎機を購入し、焙煎も教わった。しかし全てが大坊式ではない。「徐々に自分のリズムで焙煎するようになりました」。

容輝さんの焙煎は、色より香りを大切にしたものだ。目を閉じて感覚を研ぎ澄まし、全身で豆の香りをとらえる。「深煎りにすることで酸味を抜いて甘味を引き出す。〝豆から湯気を出す〞イメージで焙煎します」と語る表情は真剣そのもので、コーヒーに対する愛情と敬意が伝わってくる。

焙煎された豆は、店主の未来さんがネルドリップ。ぽつり、ぽつりと一滴ずつ落ちるさまは雨のようで、〝雨待ち〞の時間もまたお楽しみだ。豆はブレンドをはじめ、エチオピアやマンデリンなど5種類ほど。「年間を通して同じ豆を焼き、前回とのデータを比べながら焙煎の感覚をつかんでいきます」と言う研究熱心な姿勢にも感嘆する。

渾身の一杯と共に味わいたい焼き菓子も、容輝さんが手掛ける。甘い焼き菓子のみを作るのかと思ったら、「お酒のようにコーヒーの〝あて〞として楽しんでほしい」と、サラミやチーズを添えたタルティーヌも登場。常識にとらわれない自由な発想で、コーヒーとの相性を考えたものばかりだ。陽光輝く日も、低い雲が広がる日も、ここで雨待ちをしたい、そんな一軒。

DATA

  • 雨の日の虹 したたむ処 珈琲 雨待ち
  • 【エリア】山梨・北杜市
  • 【住所】山梨県北杜市小淵沢町6191-1
  • 【営業時間】10:00~16:30(喫茶L.O.)
  • 軽食:10:30~14:00、甘味タルティーヌ:10:30~16:00
  • パンの焼き上がり:10:30
  • 【定休日】日、月、金
  • 【他】https://amemachi.theshop.jp/
この記事を取材した人

ライター 小山芳恵
ライター生活四半世紀。八ヶ岳に出合ってその魅力にはまり、ライフワークの一環として八ヶ岳デイズに携わる。


カメラマン 荻野哲生
1986年生まれ。旅する写真家。「写真からストーリーが伝わるように心がけています」。